Ubuntu18.04にPowerShellをインストールして使う手順

公開日:2019/08/13 更新日:2019/08/13
Ubuntu18.04にPowerShellをインストールして使う手順のサムネイル

shellscript-image.jpg Photo by Luca Bravo on Unsplash

はじめに

最近はMicrosoft社も色々な面でLinuxを意識した動きを見せています。その一例として、元々はWindowsのみでしか動作しなかったPowerShellを2018年にはオープンソース化し、Linuxにもインストールして使えるようになりました。この記事では、Ubuntu18.04にPowerShellをインストールする手順をまとめます。

前提と環境

以下の環境となります。

  • OS : Ubuntu 18.04

UbuntuにPowerShellをインストールする

以下のMicrosoftの公式マニュアルページにインストール手順が書かれているのでそれに沿って行います。ここではUbuntuにインストールしますが、上記の公式マニュアルページにはRedHat系におけるインストール手順も詳しく書かれています。

docs.microsoft.com

さまざまな Linux ディストリビューションへの PowerShell Core のインストールに関する情報

いくつかのインストール方法が提示されていますが、ここではパッケージリポジトリによるインストールを行います。はじめに、以下のコマンドによりMicrosoftのリポジトリのGPGキーをダウンロードして登録します。

# MicrosoftのリポジトリのGPGキーをダウンロードする
$ wget -q https://packages.microsoft.com/config/ubuntu/18.04/packages-microsoft-prod.deb

# GPGキーを登録する
$ sudo dpkg -i packages-microsoft-prod.deb

続いてupdateコマンドを実行し、「universe」リポジトリを有効化します。

$ sudo apt update
$ sudo add-apt-repository universe

なお、すでに「universe」リポジトリが有効化されている場合は、以下のように表示されます。

$ sudo add-apt-repository universe
'universe'のコンポーネントはすべてのソースで有効になっています。

Ubuntuには4種類のリポジトリがあり、「universe」はその1つです。詳しくは以下の記事がとても参考になりました。

ascii.jp

Ubuntu Japanese Teamメンバーによるインストール高座じゃなかった、インストール講座が開講!まずは、いろいろありすぎて選ぶのに迷う、Ubuntuの各バージョンの特徴を直球で解説しちゃうぞ。

あとは以下のようにaptコマンド経由でPowerShellをインストールすることができます。おおよそ159MBほどダウンロードされインストールされます。

$ sudo apt-get install -y powershell

以上でイPowerShellのンストールが完了です。

PowerShellの動作確認を行う

試しにPowerShellコマンドのpwshを実行してみると、以下のように入力待ち状態となります。

$ pwsh
PowerShell 6.2.2
Copyright (c) Microsoft Corporation. All rights reserved.

https://aka.ms/pscore6-docs
Type 'help' to get help.

PS /home/myuser> 

上記でdirと入力して実行すると、ディレクトリ下のファイルとディレクトリが表示されます。 あとはPowerShellでスクリプトを実行したりコマンドを実行したりすることができます。exitと入力しEnterキーを押下すると入力待ち状態が修了します。

PowerShellスクリプトを実行する

また、適当に以下のようなhello.ps1という名前でPowerShellスクリプトを作成します。

hello.ps1
Write-Host "Hello World!"

PowerShellの入力待ち状態で、以下のように作成したhello.ps1を実行できます。

PS /home/myuser> ./hello_pwsh.ps1
Hello World!

bashからPowerShellスクリプトを実行する

実行権限を与えて1行追記すればその他のシェルスクリプトと同様にシェルから実行することもできます。 具体的には、まずスクリプトの先頭にPowerShellスクリプトであることを明記します。

hello-bash.ps1
#! /usr/bin/pwsh
Write-Host "Hello World!"

実行権限を与えます。

$ chmod +x hello-bash.ps1

以下のように作成したhello.ps1を実行できます。

$  ./hello-bash.ps1
Hello World!

まとめ

PowerShellをLinux上でも簡単に使用できるようになりました。Linuxにはすでにより強力なコマンドツールが十分にあるため、おそらくLinuxユーザがより快適なコマンドツールやスクリプト言語を求めてPowerShellに移行するということはないと個人的に思っています。しかし、PowerShellや.NETをどうしても使用しない開発者も一部にはおり、それらの開発者にとってはとても有り難いことだと思います。

関連記事

開発アプリ

nanolog.app

毎日の小さな出来事をなんでも記録して、ログとして残すためのライフログアプリです。