Alfredの代わりとして使えるLinux向けのランチャーAlbertのインストール手順と使い方

公開日:2019/07/02 更新日:2019/07/02
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はじめに

Macを使っているユーザの中でもAlfredを愛用していた方は多いと思います。Alfredはとても便利なランチャーアプリです。Ubuntuを使い始めて真っ先に欲しくなったのがこのAlfredの代わりとなるランチャーアプリです。そして結構Alfred近いLinux向けのランチャーアプリとしてAlbertがあります。この記事では、AlbertをUbuntuにインストールする手順と簡単な使い方をまとめます。

できるようになること

以下のような見た目のランチャーアプリであるAlbertをUbuntuにインストールします。Albertは見た目の変更やショートカットキーの割り当てももちろん自由に変更可能です。以下はデフォルトの状態の見た目になります。

albert-test.png

前提と環境

以下の通りです。Ubuntu18.04をインストールして素の状態にインストールします。

  • OS : Ubuntu18.04

Albertをインストールする

Albertを以下の公式ページに従ってインストールします。

albertlauncher.github.io

There are two ways to get Albert: Using a package manager or building Albert from the sources. Using a package manager is highly recommended, since it is less error prone and the necessary dependencies are pulled automatically.

なお、UbuntuではデフォルトではAlbertのリポジトリが含まれていないため、Albertのリポジトリを追加します。Albertのリポジトリは、openSUSEのBuild Serviceというプラットフォーム上に置かれています。 AlbertのリポジトリをUbuntuに追加するためにまず以下のコマンドで公開鍵をUbuntuに登録します。

$ curl https://build.opensuse.org/projects/home:manuelschneid3r/public_key | sudo apt-key add -

以下のようにOKと表示されれば完了です。

$ curl https://build.opensuse.org/projects/home:manuelschneid3r/public_key | sudo apt-key add -
  % Total    % Received % Xferd  Average Speed   Time    Time     Time  Current
                                 Dload  Upload   Total   Spent    Left  Speed
100  1118    0  1118    0     0    623      0 --:--:--  0:00:01 --:--:--   623
OK
メモ

Command 'curl' not foundと表示される場合

もし上記コマンドを実行して以下のようなメッセージが表示される場合、これはcurlコマンドがインストールされていないことが原因です。

$ curl https://build.opensuse.org/projects/home:manuelschneid3r/public_key | sudo apt-key add -
[sudo] ubuntu-va のパスワード: 
Command 'curl' not found, but can be installed with:

sudo apt install curl

したがって、メッセージにもあるようにaptcurlをインストールした上で改めて上記コマンドを実行します。

$ sudo apt install curl

続いて以下のコマンドでAlbertのリポジトリをUbuntuに追加します。以下はUbuntu18.04の場合です。

$ sudo sh -c "echo 'deb https://download.opensuse.org/repositories/home:/manuelschneid3r/xUbuntu_18.04/ /' > /etc/apt/sources.list.d/home:manuelschneid3r.list"

もしUbuntu19.04を使用している場合は、以下のようにUbuntuのバージョンを19.04に合わせる必要があります。

sudo sh -c "echo 'deb https://download.opensuse.org/repositories/home:/manuelschneid3r/xUbuntu_19.04/ /' > /etc/apt/sources.list.d/home:manuelschneid3r.list"

その他のUbuntuのバージョン、他のディストリビューションでのリポジトリ追加コマンドは以下の公式ドキュメントに記載されています。

software.opensuse.org

openSUSE SoftWare Albert

上記実行後、aptコマンドでインストールします。

$ sudo apt-get update
$ sudo apt-get install albert

以上でAlbertのインストールが完了です。

Albertを起動する

Albertをインストール後、以下のようにアクティビティから「albert」と検索して表示されたアイコンをクリックします。

albert-icon.png

Albertが起動すると、以下のようなウィンドウが開きます。これは、Albertの改善のために匿名化データを送信して良いの確認になります。良ければ「Yes」を、嫌な場合は「No」をクリックします。

send-data.png

さらに初回起動時には以下のようなウィンドウが続けて表示されます。「Albertはフリーでオープンソースのソフトウェアであり、いかなる他のプログラムとの関連はない」という内容です。「OK」をクリックします。

first-run.png

そして以下の設定画面が開きます。ここでショートカットキーやその他の設定を行います。

settings-albert.png

Albertの設定を変更する

主な設定の変更方法を以下にまとめます。

Albertを起動するショートカットキーを変更する

ショートカットキーを変更するには、以下のように「Press to set hotkey」と書かれたボタンをクリックします。

settings-albert-click.png

クリックすると以下のように「?」マークが表示されるので、適当なショートカットキーを実際にキー入力します。

waiting-input-key.png

例えば「Ctrl + Space」をショートカットキーとして入力すると、以下のように登録されます。

inputed-shortcutkey.png

上記のように「Hotkey」に自身が入力したショートカットキーが表示された時点で、ショートカットキーを使用できます。実際に「Ctrl + Space」を入力すると以下のようにAlbertの入力ウィンドウが開きます。

called-albert.png

なお、デフォルトではこのままでは入力ウィンドウに何かを入力しても何も表示されません。Albertの入力ウィンドウから呼び出す対象を指定するための拡張機能を有効化する必要があります。この手順を次に説明します。

Albertの拡張機能を有効化する

Albertを実際に使えるようにするには、以下のように設定画面の「Extensions」タブを開いて、Albertの入力ウィンドウから実行したい処理にチェックを入れる必要があります。

extensions.png

例えば「Applications」という項目がありますが、これにチェックを入れることで入力ウィンドウで入力したキーワードに関連するアプリ候補を表示します。そしてその候補をクリックすると実際にアプリが起動します。

albert-test.png

その他にも「WebSearch」にチェックを入れると、Albertの入力ウィンドウに入力したキーワードをデフォルトのブラウザから検索できます。なお、検索エンジンはトリガーで指定できます。例えば以下のように「gg」に続けて適当なキーワードを入力してEnterを押すと、Googleで「albert」というキーワードで検索した結果がデフォルトのブラウザが起動して表示されます。

albert-websearch.png

なお、WebSearchで使用したい検索エンジンやトリガとなるキーワードは以下のようにWebSearchの設定画面で可能です。

websearch-settings.png

例えばGoogle検索のトリガを変更したい場合は、リスト内のGoogle検索部分をダブルクリックします。すると以下のように設定ウィンドウが開くのでこれを自由に変更して「OK」をクリックします。

change-gg.png

他にも>に続けてコマンドを入力して端末から実行することも可能だったり、ファイル名の検索も可能です。かなり色々なことができるので、もし興味のある方は以下の公式ドキュメントを見てみてください。

albertlauncher.github.io

From the user perspective the application consists of the launcher, which is the main window, the settings window and the tray icon if you enabled it.

Albertの見た目を変更する

以下のように、設定画面の「Theme」から好きなテーマを選択することで見た目を変更できます。

albert-theme.png

例えば、「Dark」を選択すると以下のような見た目になります。

dark-theme.png

他にも色々なテーマがあるので見てみてください。

まとめ

AlbertはほとんどAlfredのように使えて便利です。MacでAlfredを使っていた方はもちろん、Linuxで使用できる便利なランチャーアプリを探している方にはおすすめです。

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